皆さん こんにちは
本日は、元リッツ・カールトン日本支社長の高野登さんの話を聞く機会があったので、リッツ・カールトンから従業員満足度・エンゲージメントについての学びを紹介したいと思います。
リッツ・カールトンホテル日本発の進出は、1997年のザ・リッツ・カールトン大阪でした。このホテルを任されたのが、高野さんでした。
高野さんは、世に有名な「クレド」をつくった共同創業者ホルスト・シュルツイから、クレドの大切さやリーダーの心得を直接指導された経験を持っています。
そして日本発のリッツ・カールトン開業を託され、スキルも経験もバラバラだった組織を、クレド1つでまとめ上げ、5年で日本一のホテルに導いた実力者です。
リッツ・カールトンでは、従業員が毎日問いかけることばがあるようです。
それは
「あなたという存在の何が、周りの幸せにつながっているのか?」
自分自身の存在理由を毎日問いながら、ホスピタリティのクオリティーを高めていっていること推察されます。
またこういう問いを自分にかけることで、仕事の価値にも気づけるようになり、従業員満足度やエンゲージメントの向上にもつながりやすくなりますね。
リッツ・カールトンでは、リーダーがやるべき事と、やってはいけないことが1つづつあるそうです。
●リーダーがやるべき事:スタッフを勇気づけること
●リーダーがやっていけない事:スタッフをがっかりさせること
特にスタッフをがっかりさせることは、「スタッフに湿った毛布をかぶせるようなものだ」と例えられているようです。こうようなことがあると、当然従業員満足度やエンゲージメントの低下にもつながります。
では、具体的にどんなことがあると、スタッフはがっかりするのでしょうか?
スタッフの仕事ぶりに対して、フィードバックがない、承認しない、こういう行為がスタッフのやる気を消してしまい、スタッフをがっかりさせてしまうので、決してやってはいけないことになります。
またリッツ・カールトンでは、有名なクレドをもとに、理念の浸透に力を入れていることで知られています。
高野さんは、共同創業者ホルスト・シュルツイから、ザ・リッツ・カールトン大阪で理念を浸透させるために、リーダー自らがスタッフに理念を伝える回数として、10,000回が必要だと言ったそうです。
10回、20回ぐらいで伝わるのであれば、誰でも社長やリーダーにはなれる。人には、1,000回以上伝えないと分かってもらえないと思え、とも指導されたそうです。
そこで高野さんは、1日20回以上理念を伝え続けました。1日20回以上を1年間継続すると、7,200回になります。
すると、本当に10,000回を超えたところから、スタッフの行動が変わってきたといいます。
従業員満足度やエンゲージメントを向上させるためには、理念の浸透は大きなカギをにぎります。
昨今はパーパス(存在意義)という言葉で、理念の浸透を高めようとする企業さんも増えています。
理念やパーパスを策定した後がいかに重要なのかを、リッツ・カールトンの事例で学ぶことができるのではないでしょうか?
リッツ・カールトンの事例を参考に、皆さんの会社の従業員満足度・エンゲージメントの向上に役立てて下さい。
2022年4月14日
ES・エンゲージメントの専門コンサティング会社
株式会社ヒューマンブレークスルー
志田貴史