ES (従業員満足度)・エンゲージメント の向上から経営の好循環サイクルをつくる!
株式会社ヒューマンブレークスルーは、創業16年目の「ES・エンゲージメント」に専門特化した日本発のコンサルティング会社です。
ES(従業員満足度)・エンゲージメントの専門コンサルティング会社
株式会社ヒューマンブレークスルー
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ES(従業員満足度)・エンゲージメント向上のモデル企業事例
離職率1%の照栄建設
離職率1%の照栄建設のES向上事例
今回は、現在弊社が支援中の照栄建設株式会社様(以下照栄建設と略す)の事例を紹介したいと思います。照栄建設は福岡市南区に本社を構え、ビル・事務所・ホテル・マンション・アパート・戸建住宅と多彩なバリエーションの建物を建設しています。リノベーションや自社物件の引き渡し後のアフターサービスは24時間対応を行うという総合建設会社で、創業45周年を迎えなおも高い成長を続けています。
『社員の幸せを通してお客様に喜ばれる高品質の建物・サービスを供給し社会に貢献する』を経営理念として掲げ、経営理念からも推察できるように、ES経営を行っている110名規模の中小企業です。
建設業といえば3Kといったネガティブなキーワードで揶揄されるように、どちらかといえば人気の高い業界ではなく一般的に人の出入りも多い側面がありますが、照栄建設においては例外で定年などの自然退職以外での離職が極めて少なく、離職率が1%台という今ほとんどの会社で課題となっている人材の定着率向上を実現している会社でもあります。
当社のESセミナーにご参加いただいたことがきっかけとなり、今年3月に第1回ES診断を実施したところ、離職率の低さが物語っているように、ES診断のスコアも非常に高い結果となっていました。その要因や今後の抱負について、照栄建設取締役社長の冨永一幹氏にお話をお聞きしました。
―ES診断のスコアが全体的に高く、中でも「経営理念・方針」の項目が群を抜いてハイスコアになっていましたが、その要因はどうお考えでしょうか?
弊社ではこれまで社訓・社是・基本方針という構成での経営理念体系があり、これらを毎月1回の全体朝礼や安全大会などで唱和したり教育するような取り組みを実施してきており、これらを通じて自社が大事にしている理念や価値観などはある程度従業員サイドにも浸透させることが出来ていたのではないかと思います。その結果を、今回のES診断で客観的なスコアとして確認することが出来ました。
弊社の経営理念体系では、特に謙虚さや協調性など人間性の部分を重視した内容となっており、顧客のみならず地域や協力会社からも信用・信頼を得られる社員・組織になっていこうと経営陣から事あるごとに発信しております。
おかげさまで弊社は協力会社からの評価も高く、先日弊社の協力会社向けに開催した安全大会は500人近い来場者となり、会場に入りきらないほどの大盛況の安全大会となりました。
この安全大会においても、ある協力会社の方から「照栄建設のように、現場で困った時には全社で一致団結して協力しながら目標を必ず達成する建設会社は他にないですよ」と言われました。ES診断の結果でもそうでしたが、お互いに協力し助け合いながら一致団結できる組織風土が、弊社の大きな強みになっているのではないかと捉えています。
また弊社では採用活動にも力を入れており、中途採用もゼロではありませんが、中途採用よりも手間ひまのかかる新卒採用をメインにしていまして、既存社員のほとんどが新卒採用者となっています。やはり中小企業といえどもこの新卒をメインとした採用活動を行っていることが、自社の理念や価値観を浸透させやすい素地を形成しているともいえます。
―他にこれまでに実施してきたESを意識した施策などはございますか?
先ほど述べました会社の理念や価値感を浸透させながら、好ましい組織風土を形成することが出来た部分がESに大きく寄与していると思いますが、それ以外の施策として例えば社員の自己成長支援として、会社内に自習室を整備し会社内で社員が勉強できる環境のもとで、社員の資格取得などを支援しています。
特に1級建築士の資格取得には「1級建築士プロジェクト」と称した手厚い支援も行っており、ES診断のフリーコメントでも「会社側の勉強やスキルアップに対する支援には大変感謝しています」といった多くの声があり、具体的な施策の1つになっていると捉えています。
社員の親睦を深める施策としては、全額会社負担で毎年1回国内の社員旅行、5年に1回海外の社員旅行も行っています。ES診断のフリーコメントでは「社員旅行でコミュニケーションをとることができ、とても良いと思います」といった声も複数確認することが出来ました。また5年前の創立40周年の記念イベントとして、ホテルで全従業員とその家族を招待した食事会を実施したこともあり、ES診断のフリーコメントでは「社員だけでなくその家族まで含め大切に考えてくれていると実感しています」といった声も寄せられました。
―今後の抱負についてお聞かせ下さい。
今回のES診断で自社の強みを確認することができましたので、強みの部分はさらにこれから伸ばしていき、また一方で人事評価制度の整備、事業戦略面の浸透などいくつかの課題も顕在化しましたので、これらの改善については施策を講じていきたいと考えています。
現在のところESのおかげで弊社においては人材確保が大きな課題となってはいませんが、マクロ的に人手不足という経営環境は長らく続いていきますので、今まで以上に人の採用そして定着に力を入れると同時に、教育システムの充実を図っていこうと考えています。特に新卒採用は売り手市場である意味学生は労せず就職できるわけですが、入社し厳しい社会に出るとそのギャップに苦しむ若年者が増えるのでないかと考えていますので、入社後の会社内での教育がこれからとても大事になると思います。
これらの事項を念頭に置きながらさらにESの高い組織づくりを行い、地域になくてはならい愛される100年企業を目指していきたいと考えています。(取材内容はここまで)
ES向上に必要な事は
離職率が1%台という驚異の定着率を実現している照栄建設の事例はいかがだったでしょうか?これから長らく続くであろう人手不足の経営環境下において、資金繰りもさることながら人繰りがうまくいかずに経営課題になるリスクが今後考えられます。
日頃、私たちが仕事を依頼する会社は様々あると思いますが、そうした購買であったり外注をする会社も人手不足に陥る可能性があるわけですから、私たちはこのような会社からも選ばれる会社にならなければいけません。
「ちょっとあの会社の仕事は受けたくないな」といった評価になってしまうと、購買・外注も滞る懸念が生まれてしまいます。最近まで、顧客だけではなく従業員にも選ばれる会社づくりを推進していきましょうと提唱していましたが、それでは不十分だと感じています。これからは顧客・従業員・取引先の三方から選ばれる会社づくりを戦略的に進めていかなければいけないのではないでしょうか?
約2年に渡り連載してきましたこの「ES経営の鉄則」も今号がいよいよ最終回となりました。長らくお読みいただきどうもありがとうございました。従業員の幸せを願わない経営者はいないと思いますが、目の前の経営課題に対峙することでESが後回しになってしまう側面もあると思います。今後様々な経営判断を行ったり経営施策を検討する際に、「ESの視点からどうだろうか?」そう意識していただけるような印象を残すことが出来たとしたら幸いです。
(2017年6月号帝国データバンク発行「帝国ニュース」での弊社代表志田貴史の執筆記事より)
創業15年目となる、ES (従業員満足度) ・エンゲージメントに専門特化した、コンサルティング会社です。
株式会社
ヒューマンブレークスルー
代表者:志田 貴史
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