ES (従業員満足度)・エンゲージメント の向上から経営の好循環サイクルをつくる!
株式会社ヒューマンブレークスルーは、創業18年目の「ES・エンゲージメント」に専門特化した日本発のコンサルティング会社です。
ES(従業員満足度)・エンゲージメントの専門コンサルティング会社
株式会社ヒューマンブレークスルー
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ES(従業員満足度)・エンゲージメントアンケートの要諦
ESロジックツリー
ESアンケートの要諦
前回は、ES調査で回避すべき落とし穴ということで、ES調査の実施時に外してはいけないツボをいくつか解説いたしました。今号では特に重点的な内容を深堀して解説したいと思います。
中でもESアンケートの設計は重要なポイントの1つでもありました。自社のESの実態を把握するための情報収集ができるようなアンケートに設計する必要があり、当社では8月に紹介したESロジックツリーをもとに、各社にマッチしたアンケートにカスタマイズし、その会社オリジナルのESアンケートの作成をサポートしています。
ESアンケートの設計
質問内容は同じでもその会社の社員が分かる表現に修正したり、場合によっては我社はこういうことを重点的に知りたいということで、質問内容自体を変更することもあります。
ESアンケート分析の際は図表にあるようなESアンケートの結果を集計し、満足度・重要度の結果から導き出された定量的なデータを有効に活用しながら改善策を検討していくことと、もうひとつはフリーコメントからの定性的なデータを有効活用していくことが必要になります。またこのフリーコメントは以下の3つのカテゴリーに分類することができます。
① ニュートラルコメント
これはESアンケートの質問内容に対して、ポジティブでも、ネガティブでもない、個人の感想のようなコメントのこと
② ポジティブコメント
これはESアンケートの質問内容に対して、共感する、感謝している、自分たちががんばらないといけない、自分たちの努力が足りないなどのような、建設的でポジティブな内容のコメントのこと
<コメント例>
・すばらしい経営理念で共感しています。
・いつも親身に相談にのってもらい、上司に感謝しています。
・この仕事にはとてもやりがいを感じています。
③ 改善提案&ネガティブコメント
これはESアンケートの質問内容に対して、具体的な不満が顕在化したような内容のもので、ここは違うと思う、ここはおかしいのではないか、ここはこう改善すべきだと、明らかに不満が顕在化したようなネガティブなコメントのこと
<コメント例>
・経営理念はありますが、日常の行動になかなか結び付いておらず、絵に描いた餅になっていると思います。
・話かけにくい雰囲気があり、上司に相談できず悩んでいます。
・仕事が単調でマンネリ化しており、なかなか達成感を感じることがありません。
ESアンケートでのコメントは精査も必要
改善策を検討する上では、やはり③のネガティブコメントに注目してみていく必要があります。またこのネガティブコメントについてはさらに2つに分類することができます。それは「改善の必要性があるコメント」と「社員の受け止め方に問題があるコメント」の2種類です。
前者の「改善の必要性のあるコメント」については、満足度が下がっているES要素の原因や背景を示唆しているものが多いので、社内の複数の目でそのコメントに対する現状や背景を確認しながら改善策を検討していく必要があります。できればコンサルタント的な外部の第三者も交えながら、効果的な改善策を検討し導き出して下さい。
後者の「社員の受け止め方に問題のあるコメント」は、会社としての方針・見解を明確にした上で、改善をするのではなく、会社としての考え方はこうです、と社員に対して説明し理解・納得を得るスタンスとなります。
●コメントのGAP事例
社員の受け止め方に問題があるコメント | フィードバックする会社としての見解 |
スキルアップのために社外で開催されているセミナー情報を会社が社員に伝えてほしい。 | 自主的に勉強する社員には社外セミナーの受講費用など会社が負担するような支援は行っていますが、セミナー情報の提供まで会社は行いません。そこまで会社に依存するのではなく、情報収集は自分自身が企業人として自立的・主体的に動いていくべきです。 |
ESの改善は会社として課題があるものについては、改善に着手しないといけませんが、そういうものばかりではありません。会社と社員との間に認識のGAPが明確になるものもあります。また社員の捉え方が明らかに間違っているようなコメントが散見されるものも中にはあります。このようなものについては、改めて会社の考え・方針を社員にフィードバックして理解・納得を得る必要があり、そういうことも含めて社員の率直なコメントは貴重な情報となります。
そもそも会社と社員の間にGAPは生まれて当然です。しかしそのGAPを放置してしまっていると「しこり」が出来てしまったり、「不信」が生まれたり、ネガティブな感情が蓄積してしまい、ESが崩壊し組織の活力を削いでしまうことにもなりかねません。
打率3割
よく「ESアンケートで出てきた結果に対して全て会社として改善しないといけないのでしょうか?」といった質問を受けることがありますが、そうではないということはこれまでの内容から理解していただけると思います。
ESアンケートに回答した社員としても、回答したことが全て改善されるとも思ってはいません。また改善が出来ないものについては、出来ない理由をきちんと説明することで、不満の芽を摘むことも出来ます。
従って現実的な対応としては、ES調査から3割のヒットを目指すべきだと考えています。これだという球に対してしっかりとクリーンヒットを打ち、どうでもいい球は見逃したり、会社と社員のGAPや、出来ない理由を説明して送りバントをしたりしながら、結果として社員と会社の信頼残高を積み上げていくことになります。
ES調査後のことを心配しておられ、なかなかなその一歩を踏み出すのに足踏みをしている企業も多いかと思いますが、調査後の対処法についても今回で、理解いただけたかと思います。また次回以降で効果的なESへの取り組み方法を解説してまいります。
(2015年10月号帝国データバンク発行「帝国ニュース」での弊社代表志田貴史の執筆記事より)
創業17年目となる、ES (従業員満足度) ・エンゲージメントに専門特化した、コンサルティング会社です。
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