ES (従業員満足度)・エンゲージメント の向上から経営の好循環サイクルをつくる!
株式会社ヒューマンブレークスルーは、創業18年目の「ES・エンゲージメント」に専門特化した日本発のコンサルティング会社です。
ES(従業員満足度)・エンゲージメントの専門コンサルティング会社
株式会社ヒューマンブレークスルー
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ES(従業員満足度)・エンゲージメント調査でやってはいけないこと
ES・エンゲージメントの分析にはフリーコメントが極めて重要
ESアンケートの精度
前回では、ES向上のはじめの一歩ということで、ESをマネジメントしていく上で、理解しておかなければいけない基本的な理論やESの構造について解説をしてきましたが、最初のアクションとしまして、まずESの実態把握を効果的に行う必要があります。
近年の傾向としましてESの調査を初めて行うという企業以外に、「もう何年もESの調査は行っているが、調査後の活動がうまくいかない」といった相談内容が増えてきています。
そこで、このようにもうすでにES調査を行っている企業の取り組み状況を逆にこちらで調査してみると大きく以下4 つの落とし穴に落ちてしまっていることが分かってきました。
① ESアンケートの精度が低い
② 優先度を明らかにするESアンケートの
分析手法が採用されていない
③ ESアンケート分析後の数値の裏側にある原因や背景がつかめていない
④ ESアンケートの調査結果を社員にフィードバックしていない
まず、①ESアンケートの精度が低いと、入口の段階でつまづくことになり、その後いくらがんばっても挽回のしようがないということになります。昔からモラールサーベイ(従業員意識調査)のようなものが存在していましたので、この名残りで社員の心構えを聞くような抽象度の高い設問になっており、そもそもESをきちんと知り得る設問になっていないケースが多く存在しています。
ES調査を実施する際は前回ご紹介したESロジックツリーの内容を参考に、ESの要素をあらかじめ具体的に明確にした上で、ESアンケートを設計していただき、このような落とし穴に落ちないようにしていただきたいと考えています。
ES課題の優先順位
ESの実態把握を行うわけですから、ESアンケートの設問回答方法としましては、満足度レベルを回答してもらうアンケートにすることは必要なのですが、この満足度だけでは分析する際に課題の優先順位づけが難しなり、自社のES課題がシャープに特定できなくなります。
これが2 つの目の落とし穴になっている、②優先度を明らかにするESアンケートの分析手法が採用されていない、という内容です。このような落とし穴に落ちないために、当社ではESアンケートを設計する際に、満足度だけではなく、「重要度」も同時に測る分析手法を企業にご提案しています
ESアンケートの設問に対する重要度も同時に測ることで、自社の社員がそもそもこの設問内容にある要素をどれくらい重要だと考えているか、ESとの相関関係が分かるようになります。
したがって分析する際は、満足度が低いものが全て問題だと見立てるのではなく、満足度が低く重要度が高いものが、自社のES上の緊急性や優先度が高い領域だと判断すべきです。
逆に満足度と重要度の双方が高いものは自社の強みと見立てることが出来、既存の社員が働き続ける理由が浮かび上がり、ESの視点から会社の「強み」と「弱み」の両面がつかめることになります。
数値の裏側にある原因や背景をつかむ
続いて3 つ目の落とし穴は何かといいますと、社員の生声が拾えずに、③ESアンケート分析後の数値の裏側にある原因や背景がつかめていない、という内容です。ESの調査も、満足度や重要度など定量的な数値の結果を可視化していき、この数値結果から自社のESの特性や傾向また問題点も浮き彫りになってきますが、この結果だけではES改善の施策立案はできません。ES改善の施策立案のために必要な情報は、この数値結果の裏側にある原因や背景の情報で、この情報収集のためには、社員の生声が必要不可欠になります。
「なるほど現場ではこんなことが起きていたのか」「社員はこんな受け止め方をしていたのか」「こういう部分が社員に刺さっていたのか」など数値結果を裏付ける内容が、社員の生声から一致してはじめて原因が特定でき、だからこそ次に必要なアクションである改善のための打ち手も見えてくることになります。
このように社員の生声が改善の施策立案にはどうしても必要不可欠になるため、当社では前回ご紹介した10 項目からなるESロジックツリーの項目ごとにフリーコメント欄を設定しています。またフリーコメントの記入率は紙回答よりWEB回答の方が高くなるため、環境上、
回答が可能な場合はWEB回答での運用を推奨しています。紙回答の場合は実施前の説明で丁寧に説明し記入率向上に努める必要があります。
ES調査結果を社員にフィードバック
最後4 つ目の落とし穴は、④ESアンケートの調査結果を社員にフィードバックしていない、という内容です。
ESアンケートのフリーコメントからは中には僭越なものもありますが、ESアンケートを分析した結果については、回答した社員としてはとても気にしている部分も大きく、社員から投げられたボールを返しキャッチボールを成立させるためにも、やはり社員にもきちんとフィードバックする必要があります。
フィードバックする際は分析した全ての情報を公開する必要はなく、集約した内容でも結構です。重要なポイントはこのプロセスを割愛しないということです。このプロセスを割愛してしまうと運用上はマイナスに作用してしまいますが、これに気付かずに落とし穴に落ちている企業が多く見受けられます。
ESの改善は会社が一方的に改善することばかりではなく、社員に協力や要請を行うものも出てきます。また改善できないものもありますので、これらについてはその理由を丁寧に説明することで不満の芽を摘み取るという対処の仕方もあります。
いかがでしょうか?ESの調査もただやればいいというものではなく、やり方に外してはいけないツボがあることが理解できたかと思います。また次回以降で効果的なESへの取り組み方法を解説してまいります。
(2015年9月号帝国データバンク発行「帝国ニュース」での弊社代表志田貴史の執筆記事より)
創業17年目となる、ES (従業員満足度) ・エンゲージメントに専門特化した、コンサルティング会社です。
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