ES (従業員満足度)・エンゲージメント の向上から経営の好循環サイクルをつくる!
株式会社ヒューマンブレークスルーは、創業18年目の「ES・エンゲージメント」に専門特化した日本発のコンサルティング会社です。
ES(従業員満足度)・エンゲージメントの専門コンサルティング会社
株式会社ヒューマンブレークスルー
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エンゲージメントを高め離職率1%を実現するES(従業員満足度)型理念浸透
経営理念体系
ES・エンゲージメントが高い企業に共通していることは?
今回から具体的な企業事例をもとに、ES・エンゲージメントが高い企業がどんな施策を講じているのか解説していきたい。当社のクライアント企業には、ESを高め離職率1%台の企業がある。これらの企業は前号でも解説した、弊社のESサーベイを実施し、正確な現状把握を行っていることがまず前提になっている。
例えば書籍『ESで離職率1%を実現する人繰りの技術』でも紹介している、弊社クライアント企業である照栄建設株式会社もその1社で、3Kと揶揄される建設業でありながら、近年ESを高め離職率は1%台と高い定着率を維持していたが、昨年は離職率がなんと0%だったということもあり、この客観的な事実こそがエンゲージメントの高さを物語っている。
当社でこれまで実施しているESサーベイの結果を分析すると、他にも離職率1%台のES・エンゲージメントが高い弊社クライアント企業は、皆一様に「経営理念・方針」のスコアがダントツに高いという共通する特性がある。背景には単に「経営理念や経営方針が明確だ、共感する」という域は超え、「経営理念や経営方針が共通の価値観になっている」という状態をつくりだし、企業の中に経営理念・経営方針が浸透しているのだ。
どうすれば経営理念は浸透するのか?
従ってES・エンゲージメントが高い組織をつくる柱の1つは、自社の経営理念を「浸透」させることに他ならない。
いくら経営理念・方針を明確にし、社内に掲示したところで、浸透させることが出来なければ、所詮絵に書いた餅で、羅針盤として機能させることは出来ない。では、どうやって経営理念・方針を浸透させていけばよいかということになるが、当社ではESサーベイ後に経営理念浸透コンサルティングを行う中で、まず「経営理念体系」を整備することを提案している。
自社の存在理由となる一番上位にくる「経営理念」などは、従業員からすると極めて遠い存在であり、これだけあったとしてもなかなか浸透させることは難しい。従って最上位にある経営理念から、将来のありたい姿である「経営方針」に落とし込む。ここまではほとんどの企業で出来ているが、次からが肝要な部分だ。次は経営方針を実現する組織として必要な共通の「価値観」を定め、最後に現場での行動をイメージさせる「行動指針」を言語化することで、経営理念体系を策定することが浸透のための前提条件になる。
「ああ、クレドのことか」と思われるかもしれないが少し違う。一般的なクレドは経営陣のみで策定したり、委員会やプロジェクトチームといった限られた人員だけで策定しているが、これでは浸透が進んでいかないという落とし穴に落ちてしまう。この経営理念体系が浸透していくための動線をつくるためには、「価値観・行動指針」については、全従業員を巻き込んで策定することが大きなポイントになる。
策定段階に従業員を参画させることで、出来上がった経営理念体系が他人事ではなく、自分事になるからだ。この差は極めて大きいので、単に作れば良いということではなく、浸透をゴールに考え、作り込むプロセスから浸透が始まるような推進方法が極めて重要だ。
策定後実際に運用していく際には、事例にあるようなカタチにして、ハンドブックのようなものにまとめることを推奨する。
経営理念体系ハンドブックが出来上がったら、今度は全従業員に配布を行い、このハンドブックをもとにした勉強会や、経営理念体系を自部署の仕事に置き換えると、どんな行動が必要なのかなどワークショップを行うことで、徐々に従業員間での腹落ちが進み、経営理念体系の浸透が図れるようになっていく。また浸透のためにはこれら以外にも、日次、月次、半期、年次と様々な施策を講じる必要もあるので、単につくれば良いというわけではなく、つくった後の取組が極めて重要になる。
会社というのは、生まれも育ちも考え方も感じ方も、それぞれに違う人たちが集まり構成された特殊な組織である。しかし会社の経営目標の実現に向けて一致団結していかなければいけないが、そのためには従業員を束ねていく「経営理念体系」のような支柱が必要不可欠になる。
人間は物事を自分の都合の良い方に解釈してしまう生き物でもあり、会社としての共通の価値観が確立していないと、社員が自分勝手な解釈をし、誤った不信や不満を作り出すことにもなりかねない。このような状態になってしまっては、ESやエンゲージメントが上がるはずはない。経営理念体系を策定し、自社の経営理念を浸透させることで、おのずと相応しくない不信や不満の芽を摘んでいくことにもつながるのだ。
ES・エンゲージメントの最初の第一歩はどこからか?
ESやエンゲージメントをマネジメントする最初の第一歩はどこからかというと、実は採用段階がその第一歩に該当する。すなわち採用の段階で根本的な部分となる自社の経営理念体系を応募者に対して滔々と説明し、その内容に応募者も理解・共感・納得した上で採用をしなければいけない。
このようなプロセスを割愛し、給与や休日といった労働条件などの説明がメインとなるような安易な採用活動を行ってしまうと、採用後にミスマッチが起きてしまい、会社側・雇用者ともに不本意な結果となってしまう。採用段階でESをマネジメントしていくためには、その前提条件となる自社の経営理念体系が策定・確立されているかが大きな分岐点になる。
ES・エンゲージメントが高い組織をつくりたいのであれば、自社の根本的な思想となる経営理念体系を浸透させ、組織と個人の成長の方向性を揃えていくことからはじめる必要があるのだ。
(2021年5月号月刊人事マネジメントへの弊社代表志田貴史の執筆記事より)
創業17年目となる、ES (従業員満足度) ・エンゲージメントに専門特化した、コンサルティング会社です。
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